神測協について


測量設計業とは?

img_about_0測量は、古代から現代まで私たちの文明を支えてきたもっとも基本的な技術です。古代エジプトにおいてはピラミッドの建設に高度な測量技術が用いられました。 わが国では、江戸時代に日本全国を実地測量して驚くほど正確な日本地図をつくった伊能忠敬の業績が広く知られております。

現代社会においても、測量は多様な役割を担っています。ロードマップや住宅地図、カーナビの電子地図など、一般に使われる地図を作製するための測量。道路や橋、公園などの公共施設の建設・維持・管理のためにも正確な測量図面  や現地の精密な測定が必要です。身近なところでは、私たちが暮らす土地の境 界の正しい位置を明らかにすることも測量の仕事です。さらには、日本列島の地殻変動の様子を精密に測定し、地震予知などに役立てることも、高度な測量技術 を抜きにしては考えられません。

このように測量は、私たちが豊かな生活を営むためになくてはならない技術ですが、この測量技術を基盤とする技術サービス業を、測量設計業といいま す。ここで設計という言葉が入るのは、測量と土木設計が密接な関係にあり、多くの企業が測量とともに土木設計も兼業しているからです。

 


協会の目的・概要

神奈川県測量設計業協会の目的は、「測量設計業のもつ社会的使命に応えるため、測量設計技術の改善および測量業の経営改善に関する調査、教育指導を 行うことによリ、測量業の健全な発展と向上を期し、もって産業の発達ならびに公共の福祉の増進に寄与すること」であります。協会はこうした目的に賛同して 入会した約120社の測量設計業者を正会員として運営されています。会員の所在地は神奈川県下全域におよびますが、いずれも測量設計業者として良好な営業 実積を有し、地域社会にあっても信用が厚く、優れた技術と安定した経営を有する企業と言えます。

pdffile[定款(PDFファイル)]

 


協会の事業

協会は、その目的を達成するため、主に以下のような事業を行っています。

測量設計技術の改善に関する事業

・測量設計技術に関する研修会・講演会等の開催
・測量設計技術の利用に関する調査研究および提案活動

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測量設計業の経営改善に関する事業

・経営者、管理者向け各種講習会の開催
・測量設計業の経営改善に関する調査研究

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測量設計に関する制度、技術、経営などの情報および資料の収集、提供

県民に対する測量設計知識の普及、啓蒙

・測量の日記念行事など
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社会貢献活動

・寄付、災害義捐金、大災害時の協力体制等

関係機関または関係団体との連絡および提携

その他

・ホームページ等による測量関係情報の提供
・グループ保険事務取扱

 


これまでの主な活動

基準点網整備計画かながわ21

平成13年6月測量法が改正され、日本測地系から世界測地系への移行(測地成果2000)が規定されたことを機に、協会内に「測地成果2000プロ ジェクトチーム」を設置し、測地系移行に伴う調査研究を行いました。このプロジェクトチームの研究成果をもとに、神奈川県全域をカバーする高精度の基準点 網整備計画を策定し、会員の協力を得て平成15年に実行しました。これは測地成果2000への対応の具体化として全国に先駆けたもので、国土地理院からも 高い評価を得ました。

また、平成22年には、基準点設置から6年が経過したことから再計測を実施いたしましたが、平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震によって、神奈川県内でも地殻変動が認められたことから、平成24年2月に再度計測を実施しました。

相模野基線の土木学会選奨土木遺産認定顕彰式及び記念講演の開催

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相模野基線は、明治15年に陸軍省参謀本部測量課が近代測量の最初の基線として地形図全国整備計画に基づいて、北端を相模原市南区麻溝台に、南端を 座間市ひばりが丘に設置した基線で、この線を基に日本全国の三角点網が作られたという歴史的価値の非常に高いものです。 この価値が認められ、平成22年 度の土木学会選奨土木遺産として認定されたことを記念して、平成22年12月11日に当協会の主催により顕彰式と記念講演を開催しました。

当日は、認定証を授与された座間市長、相模原市土木部長をはじめ、国土地理院関東地方測量部長、神奈川県県土整備局長ほか県民の皆様等131名が出席しました。

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三角測量の原点=相模野基線の再測量

相模野基線とは、地図作成の骨格となるⅠ等三角点設置に必要な一辺で、明治15年から大正2年にかけて全国に設置した計15基線うちの最初の一辺です。この基線を元に増大を繰り返して52kmの最終辺長を得ました。

当初は4mのヒルガード尺を使用して106日間を要した観測でした。その後、4回の再観測を繰り返し現在に至っています。平成22(2010)年に日本土木遺産に認定されましたが、平成23(2011)年の東北地方太平洋沖地震の地殻変動により三角点成果の改定を受けたことから、平成24(2012)年に当協会において同基線を現代の技術で再観測する試みを実施し、国土地理院関東地方測量部の協力を得て再測量結果発表会を開催しました。

関連新聞記事

 

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測量の日記念行事の開催

「測量の日」とは、測量法が昭和24年6月3日に公布され、平成元年に満40年を迎えたことを機会に、測量の意義及び重要性に対する国民の理解と関 心を高めることを目的として、国土交通省が主唱し、6月3日を「測量の日」として制定したものです。これを受けて、神奈川県測量設計業協会では平成元年以 来、神奈川県と協力して毎年記念行事を行っています。

寄付・災害義捐金など

神奈川県測量設計業協会では、みどり豊かな美しいかながわを21世紀の子どもたちに残していこうとする、かながわのナショナル・トラスト運動に賛同 し、平成元年より「かながわトラストみどり基金」への寄付を継続しています。平成24年までのみどり基金への寄付額合計は500万円を越えました。

また、平成10年に開催された「かながわ・ゆめ国体」においては200万円の寄付を実施しております。さらに、雲仙普賢岳災害、阪神淡路大震災、新潟県中越地震、東日本大震災などの大災害に際して会員から義捐金を募り、関係先に寄託しております。